実務

【初心者】土木の積算に大切なこととは?重要な5つのコツをご紹介!

土木の積算って難しい印象がありますよね?
というか、実際に難しいです。

毎回、積算に頭を悩ませている、積算の初心者の方に向けた重要なコツを紹介した記事になっています。

なぜなら、私が実際に積算を実施する上で心がけている事項をご紹介します。
私は会社で公共工事の積算もしています。
先日も積算した大きな工事を受注出来て、少しでも会社に貢献出来て嬉しいです!
受注した工事は、上司が言うには、「難しい積算だった」とのことでした。

記事では、今までにミスしたことなどを踏まえて、積算に重要なコツを5つ記載致します。

この記事を読み終えることで、積算をする上での間違いを減らすことが出来ます。

積算の重要な5つのコツ

・積算の答えは1つ
・適用基準日を必ず確認する
・ソフトにもよるが、コード入力出来るものはコードで入力する
・代価表の条件に従う
・単価設定条件書には従う

基本的なことばかりですけど、解説します。

積算の答えは1つ

一番大切なことですが、積算の答えは1つしかありません!

積算は細かく条件を積み上げていくのですが、正解は1つです。

先日受注した工事ですが、とある会社は最低入札金額より入札金額が1円ほど安かったのです。
しかし、その1円の違いで、不落札になりました。
というように、正解を間違えると、入札でのくじ引きにすら参加できないことになります。

なので、積算をするのは難しいのです。

工事によっては予定価格が公表されているものもあるので、一致すると、間違ってなかった、って安心しますよね。
山口県の場合、ほとんどの工事では予定価格は公表されていないので、かなり気を使います。
私の会社でも2人で積算を実施し、お互いの内容のチェックを実施しています。

適用基準日を必ず確認する

積算では一番、基本的なことですが、意外と間違いやすいです。
都道府県で変更の時期等は異なると思いますが、基準日が変わったのに気づかず、間違ったまま積算を実施すると、必ず間違えます。
積算を実施する人では当然ことですが、適用基準日は必ずチェックしましょう。

ソフトにもよるが、コード入力出来るものはコードで入力する

積算の仕様書を見ないと何の事だか分からないかもしれませんが、施工パッケージなどについてはコードが記載されています。
これは山口県の例ですが、掘削には、SPK19040001、というコードが割り当てられています。

これは ”掘削” という工種を検索するのではなく、このコードを検索することを意味します。
もっとも、これは土木工事など、一部に限られます。
水道工事などでは、単に ”施工パッケージ” だけとしか書いてなく、コードがはっきりしてないこともあるからです。

また私も会社で使っている積算ソフトしか知らないので、他の積算ソフトで施工パッケージをどのように検索するかは知りません。
例に ”掘削” を出しましたが、同じような名前が多かったりするケースもあります。
また、施工パッケージ以外もコード入力可能なものもあるので、まずは使用されているソフトについて確認してください。

設計書の読み込みなどを実施すると、コードは自動判別してくれるソフトが多いとは思いますが、それだけコードは大切です。

代価表の条件に従う

これも積算の基本ですが、代価表の条件に従うことです。
施工パッケージなどは、書いてある条件に従うだけなので、間違えることはまず無いと思います。

例えば、先ほど記載した掘削ですが、代価表の下部に、A=1 土砂、 B=5 上記以外(小規模)、F=7 標準、と下に記載されていたりします。

これが条件で、”土砂”、”上記以外(小規模)”、”標準”、の3つを守ればOKです。

他の施工パッケージ、例えばコンクリートですが、生コンクリートで、代表機労材規格(積算地区)では、生コンクリート 18-8-40 BB W/C ≦ 60%と記載されており、代表機労材規格(東京地区)では、生コンクリート 高炉 24-12-25(20) W/C 55%と記載されていたります。
この場合、正しいのは材料は(積算地区)の生コンクリート 18-8-40 BB W/C ≦ 60%です。
(東京地区)の 高炉 24-12-25(20) W/C 55% とは、施工パッケージの基準ですよ、というだけです。

また備考に TTPCD0010という、18-8-40 BB W/C ≦ 60%を示しているコードが記載されいることが多いです。
ここでもコードで確認をします。

もう1つ例を書きます。
施工パッケージでは無い積算項目では、諸雑費、という金額を調整するための項目があります。
この諸雑費も間違えやすいです。
ソフトでは諸雑費が入力されるのに、設計書には諸雑費が記載されてないケースもあります。
このようなケースでは、正しいのは設計書で、諸雑費は削除する必要があります。
とにかく、設計書の代価表が正しく、ソフトが必ずしも正しい答えを出すわけではありません。

単価設定条件書には従う

設計書とは別に、単価設定条件書、というものがあります。
主に材料について記載されている仕様書ですが、これにも従う必要があります。

やはり簡単な例ですが、建設物価の欄に記載があったりします。
この場合建設物価という本のp.696 全国②を参照しなさい、ということです。
ソフトによっては、わざわざ本を購入しなくても単価を検索することが出来る場合もありますが、その場合は、本当に該当ページの材料か確認する必要があります。

逆に決定単価に具体的な金額が記載されており、備考に見積単価とある場合、この金額で入力して下さい、というものです。

積算資料、という本を参考にすることもあります。

まとめ

まとめると積算については一言に尽きると思います。

積算の一番の要点

設計書に従う

当たり前のことですが、これが一番難しいのです。
もう一言書くとすれば、ソフトウェアを過信するな、でしょうか?

書いた記事が少しでも参考になれば、幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。