現場

家屋解体で使用する重機の種類は? アタッチメントもご紹介!

家屋解体で油圧ショベル(バックホー、ユンボ)を利用しているのは見かけたことがあるのでは無いでしょうか?
実際の工事でどんな重機を利用しているか、分かりにくいですよね。

という疑問をお持ちの方に、建物の大きさを例えに、使用している重機の種類を紹介したいと思います!

なぜなら、実際に仕事で使用する重機を選ぶ上で、上司と相談している内容そのものだからです。

記事では、建物の大きさを例に、どんな油圧ショベルを使用しているか、ご紹介します。
また、標準のバケットだけで解体できるわけではなく、バケットを様々なアタッチメントと交換します。
そのアタッチメントもご紹介します!

この記事を読み終えることで、家屋解体で使用する重機の大体のイメージを掴むことが出来ます。

建物の大きさと使用する重機の関係

実際には現場の状況、重機が旋回できる面積があるのか、高さに制限があるのか、等にも影響がありますが、簡単に表にすると下記のようになります。

平屋建て・倉庫0.1m3バックホー
二階建て民家0.25m3バックホー
スレート倉庫0.45m3バックホー
二階建て小学校0.7m3バックホー
四階建て学校校舎1.1m3バックホー

詳しく説明したいと思います。

平屋建て・倉庫 0.1m3バックホー

ミニとも呼ばれるサイズのバックホーです。
大きさとしては、全幅1.5m程度、全長4.5m程度、重量3.5t程度です。

主に敷地の狭い場所での使用が多いです。
延べ面積60㎡ぐらいの木造二階建て民家を0.1m3バックホーで解体したこともあるのですが、オペレーターはキツかった、と言ってました。
このケースでは、敷地面積が狭く、また進入路も狭く、このサイズの重機しか侵入できなかったためです。
消防機庫の解体も0.1m3バックホーで実施しましたし、意外と使用します。

二階建て民家 0.25m3バックホー

最も一般的な民家の解体に使用します。
大きさとしては、全幅2.3m程度、全長6m程度、重量7.5t程度です。

木造二階建て民家のみならず、鉄筋コンクリート造の民家も解体できます。

重機の作業ができるだけの敷地の広さがあれば、一階建ての建物であっても、0.1m3バックホーより作業効率がいいので使用します。
建物の解体の見積りをするとき、大体、この重機が使用できるか? というのを考えながら、道路幅などを計測してたりします。
それくらい一般的に利用します。

スレート倉庫 0.45m3バックホー

職場がある近辺では多いのですが、石綿含有の健在であるスレートを使用した倉庫の解体でよく使用されるのが0.45m3バックホーです。
大きさとしては、全幅2.5m程度、全長7m程度、重量13t程度です。

スレート倉庫は意外と高く、そして鉄骨造であることがほとんどです。
後で説明しますが、鉄骨カッターというアタッチメントを使用して解体します。
他では、昔からある高い木造二階建て民家で使用します。
本当に高くて、7~8mはありますので、それだと0.25m3バックホーだと、ちょっと大変です。
作業エリアがあれば、一般的な木造二階建てでの解体でも使用します。

二階建て小学校 0.7m3バックホー

学校の校舎は意外と高く、二階建てでも0.45m3バックホーより大きい0.7m3バックホーを利用します。
大きさとしては、全幅3m程度、全長9m程度、重量23t程度です。

ちなみに鉄筋コンクリート造の二階建て小学校、というと、8mくらいですかね?
0.7m3バックホーでちょうど届くくらいの高さになります。
鉄筋コンクリート造、鉄骨造、と、大きい建物での使用が多いです。
学校以外ではJAの建物の解体にも利用しました。

意外な解体で使用したのはガソリンスタンドの解体です。
理由としては、土間コンクリートが厚いため、その土間コンクリートを破壊するためです。
やはり十分な作業エリアが無いと使用できないですが、大きな建物で使用します。

四階建て学校校舎 1.1m3バックホー

私が見た現場では一番高い建物で、そして最も大きな重機で解体しました。
大きさとしては、全幅3.5m程度、全長11m程度、重量35t程度です。

0.7m3バックホーでも書きましたけど、学校の校舎は高く、四階建てとなると15~16mくらいになります。
もちろん普通の状態では届きませんので、腕の延ばした状態での解体でした。
ツーピースアームという状態ですね。
流石にこの大きさの重機での解体は、見る機会は少ないと思います。
建物と仕様する重機の関係はこんな感じです。
高層ビルなどの解体は、もっと大きな重機になるのですから、それを操作するオペレーターの技術には関心するのみです。

様々な作業を可能とするアタッチメント

最初にも書きましたが、バケットを交換することで、様々な作業が出来ます。
アタッチメントについてもご紹介します。

解体用ツカミ機

通称、ハサミ、とも呼ばれるもので、主に木造の解体に使用されます。
グラップル、グラスパーなどが有名です。
360度回転するものもあり、木の柱などを積み込むには非常に便利です。

ブレーカー

先端のチゼルという突起を連続打撃させることで、コンクリートを破壊します。
土間コンクリートや、基礎の解体などで利用します。

コンクリート圧砕機

名前の通り、コンクリートを挟む力で破壊するアタッチメントです。
大割と小割の2種類があり、大割はコンクリートの柱や梁を破砕するもので、基本的な解体は大割で実施します。
小割は、大きく砕いたコンクリートを小さく砕くためのアタッチメントです。
これはコンクリート片をダンプトラックに載せるために使用します。

鉄骨カッター

これも名前の通り、鉄骨を切断するためのアタッチメントです。
特に重量鉄骨は厚いので、鉄骨カッターが必須となります。

まとめ

解体で使用する重機について、紹介しました。
建物の大きさで使用する重機が違うのは想像できたとは思いますが、様々なアタッチメントも利用して解体を実施します。

重機とアタッチメントをどう組み合わせて、効率良く、安全に解体するか、というのがポイントです!

書いた記事が少しでも参考になれば、幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。